部屋を片付けたいと長く思っていて、整理に役立つ本や動画も見て試してみたけれど、なかなか上手くいかないこともあります。
一度は成功しても、時間が経つと元の散らかった状態に戻ってしまうことがあります。
そうなる主な理由を四つ挙げて解説します。
これを逆に実行すれば、部屋はきれいに保てるでしょう。
掃除と収納に過剰に取り組む
ただ物を移動させるだけでは、結局すぐに散らかってしまいます。
不要なものは捨てて、必要なものは適切な場所に収納することが重要です。
整理整頓では、不要なものを処分する作業と掃除を明確に区分して取り組むことが大切です。
整理に必要なステップを確認しましょう。
1)持ち物を見直し、必要か不要かを評価する
2)不要なものを処分する
3)必要なものを、使いやすい場所に収納する
これらのステップを踏めば、部屋は整理されますが、多くの人は特に3番目に注力しすぎる傾向があります。
物をただ移動させるのではなく、その必要性をしっかり見極めることが大切です。
不要なものを捨てることは心理的に難しく、時間もかかることがあります。
使わなくなったものでも、判断を避けて一時的に保管することが多いです。
人は変化を好まない傾向があり、さらに物を捨てることに抵抗を感じがちです。
しかし、どんなに大変でも、最初の二つのステップを省略しては、部屋はきれいになりません。
不要なアイテムの識別不足
整理の基本ステップを実践していても、アイテムの選別が不十分で、結果として不要なものが残ることがあります。
一目でゴミと分かるアイテムは問題なく処分できますが、その他のアイテムについては、多くの人が処分をためらうことがあります。
問題は「潜在的に不要な物」をどう識別するかです。これらは外見がまだ新しく、未使用で包装されたままのものも含まれ、しばしば整然と押し入れに保管されています。
場所があるからといって不要な物を保持することに罪悪感を感じる人もいますが、保管スペースがあってもなくても、不要な物を持たないほうが生活の質は向上します。
見た目に問題がなくても、実際には不要な物を効果的に処分できるかが、快適な生活空間を作り出す鍵となります。管理する手間を考えれば、不要なものは積極的に手放すべきです。
急ぎで完璧な整理を目指すのは逆効果
長期休暇を利用して一度に部屋全体を片付けようとすると、失敗しやすく、しばしば逆効果になることがあります。そのため、毎日少しずつ整理を進め、継続的に物を処分することを推奨します。
いきなり全てを片付けない方が良い理由:
・肉体的な疲労がたまりやすく、場合によっては怪我をするリスクもあります。
・精神的にも疲れやすく、判断力が鈍くなるため、適切な決断ができなくなります。
・無計画に物を増やす習慣を見直すチャンスを逃します。
・整理整頓を日常的な習慣として身につけることができません。
・急いで片付けた後は、気が緩みがちで、無意識のうちに新しい物を増やしてしまうことがあります。
毎日少しずつ整理することで、物を増やさない生活が自然と身につき、無駄な買い物を減らす効果も期待できます。いくら一度に大量に処分したとしても、日常生活では新しい物が常に増え続けるため、継続的に整理する習慣を身につけることが自分自身のためになります。
他人に整理を依頼する場合も、その間に物を増やす習慣を見直す取り組みを同時に行うことが重要です。これにより、学びの機会を損なうことなく、より効果的な整理が可能になります。
感情的に価値のあるアイテムから処分を始めた
感情的な価値があるものや、「もう二度と手に入らないかもしれない」と感じるものから処分を始めるのは避けましょう。これらは特に手放すのが難しく、最初からこれらのアイテムに取り組むと挫折しやすくなります。
私自身、語学学習が趣味であり、経験上、非常に難しい内容から始めるとすぐに心が折れてしまうことを学びました。
あまりに難しいと、進展がなくなり、より良い学習方法やもっと簡単なアプローチを探すのに時間を使い果たしてしまうことがあります。
断捨離においても、同じように、最初からハードルを高く設定しないことが重要です。
もし断捨離で行き詰まっている場合は、手放そうとしているアイテムが複雑すぎるかどうかを見直し、より簡単に処分できるアイテムから始めることをお勧めします。
処分しやすいものから始めて少しずつ進めていくと、物への考え方も変わり、徐々に手放しにくいアイテムも処分しやすくなります。
以前にも述べたように、「一気に完璧に処分する」という方法は成功しづらいため、すべてを急いで手放す必要はありません。日々少しずつ処分することが最善です。
手放しやすい物
洋服は軽いため物理的に処分が容易で、新しいものを手に入れるのも簡単ですから、「この服がなければ困る」という心配が少なく、手放しやすいアイテムです。
本も同様に手放しやすいカテゴリーに属します。全ての本を処分しても、図書館には多くの本があり、無料で利用できる電子書籍もあるため、「読むものがなくなる」と心配する必要はありません。また、新しい本は常に出版されています。
「この本は将来役に立つかもしれない」と思うことがあるかもしれませんが、今読まれていないのは、現在のあなたにはその情報が必要でないからです。将来必要になるかもしれないと感じたとしても、読書は一時的な体験と考え、準備ができていないときは手放すことも一つの方法です。
また、同じ種類のアイテムを多く持っている場合も手放しやすいです。例えば、タオルや買い物袋など、多くを必要としないため、思い切って処分することがお勧めです。
まとめ
断捨離や整理に失敗する主な理由をいくつかご紹介しました。全て重要ですが、特に持っている物の必要性を正確に評価することが重要です。日常的に使うアイテムは初めのうちは手放す必要はありませんが、使わないものや長期間放置しているもの、存在だけで役に立たないものは、必要かどうかをしっかりと見極め、不要であれば手放すべきです。断捨離は、これらのシンプルな判断を繰り返すことによって成り立っています。