物が増えて部屋が散らかり、歩く場所もないほどになってしまう。
この問題を解決しようと、多くの人はまず収納グッズを買い、それに物を整頓しようとする。しかし、この方法は問題を悪化させることが多い。つまり、ますます物が増え、片付けや整理が永遠に終わらない状況になる。
この記事では、収納グッズを導入することによる問題点を4つの視点から解説し、物を減らすための本質的な解決策を提案する。
根本的な解決にはならない
収納グッズを増やすことは、実際に物を減らすのではなく、ただ隠すだけの行為に過ぎない。「物が散らかっている状態」が見えなくなるため、一時的にすっきりした印象を得られるかもしれないが、実際には物は減っていないので、問題の解決にはなっていない。
長い間使っておらず、今後も使う見込みのない物はガラクタであり、それをどこかにきれいに収納して「まだ使える物」だと思い込んでも、ガラクタであることに変わりはない。
本当にガラクタを減らす方法は2つしかない。
A. 処分する(家の外に出す)
B. 自分で使い切る
物は家の外に出さない限り、ずっとスペースを占領する。収納家具やグッズにしまえば、一時的に見た目は良くなるかもしれないが、不用品が貴重なスペースを奪う状態は変わらない。
確かに、収納グッズを使って物を整頓すれば、一時的に見た目は良くなり、達成感を得ることができるかもしれない。しかし、実際には物の量は減っていないため、「ガラクタが多すぎる問題」は何も解決していないのだ。
新しい物を買いやすくなる
収納スペースや収納グッズが増えると、物をしまう場所があるという安心感から、新しい物を買いやすくなります。
物理的にしまう場所がない場合、どんなに物をため込む人でも、新しい物を買うのをあきらめるでしょう。
しかし、収納スペースがあると、安心して物を購入してしまいます。
人はスペースがあると、それを埋めたくなるものです。
多くの人はミニマリストではないため、スペースが空いていると、何かが足りないと感じ、物を飾ったり並べたりする傾向があります。
さらに、収納スペースに大量に物をしまうと、持ち物を把握しきれず、重複して物を買う危険性も高まります。
現在ではさまざまな収納グッズが市場に出回っているため、「このスペースに最適な収納グッズ」を探すために、無駄に時間とエネルギーを使うこともあります。
物が多すぎてすぐに取り出せない
押し入れや棚に物をぎっしり詰め込むと、必要な物をすぐに取り出すのが難しくなります。
せっかく持っているのに、使えない状況が生じてしまうのです。
どれだけ上手に収納しても、必要な物を見つけるのに時間がかかり、使った後に元の状態に戻すのも手間がかかります。
その手間が面倒で、忙しいときには物をそのまま放置してしまい、結果的に散らかってしまいます。
このような場合、物が少なければ、特別な収納方法を使わなくてもストレスなく物を管理できることを覚えておいてください。
収納グッズを使って一時的に不用品をきれいに片付けても、物が多すぎることによるストレスは依然として続くことを忘れないでください。
片付けを先延ばしにする要因となる
収納スペースを増やすことで、片付けを後回しにする習慣がつき、結果として物が溜まり続ける悪循環が生まれます。
収納グッズが多いと、物が増えても「とりあえずここに入れておこう」と考え、所有物の要不要を見極める機会を逃してしまいます。
使わない物を持ち続けることについて考えることがなくなるため、不要な物を大量に抱えたまま暮らすことになりかねません。
多くの人が、使わない物が詰まった押入れや部屋を持っているでしょう。
そのようなスペースにある物のうち、どれだけが「本当に必要な大切な物」でしょうか?
収納スペースがなければ、物が不要になったときに「これは本当に必要か?」「この物が好きか?」「このアイテムが私を幸せにしているか?」などと自問する機会が増え、不用品を自然に整理できたでしょう。しかし、そうしないことで家の中に不用品が溜まり続けるのです。
引き出しやケースに物をどんどん詰め込み、中身を整理するタイミングを逃してしまい、気付いたら物が溢れていたという経験がある人も多いでしょう。
人は元々何かを失うことを嫌い、物を捨てるのも苦手です。そのため、収納スペースが言い訳となり、ガラクタをずっとキープしてしまいます。
その結果、不要な物がスペースを占領し、それを管理するために時間やエネルギーを使うという、無駄な状況に自らを追い込んでしまうのです。
今日の結論:捨てる勇気を持とう
物が増えすぎたと感じたら、新しい収納グッズを買うのではなく、まず中身を見直して不要な物を手放しましょう。
不要な物を捨てることで、今使っている収納グッズも減らせ、ストレスのないすっきりとした生活に一歩近づきます。
収納グッズを探したり買ったりするために時間やお金を使う必要がなくなり、無駄も減らせます。
「物が多い」⇒「収納グッズを買おう」という考え方を今日から改め、必要な物だけで暮らす生活を実現しましょう。